同僚の教員との関係
2014/08/26
素人教員だった私は、同僚の先生方には本当にお世話になった。
ちょっとしたことが解らず、職員室で両隣の席の先生には、
出勤の度に何かしら質問していたし、教室にある昔ながらの
石油ストーブが点けられず教室まで付いて来てもらったりもしていた。
お世話される以外にも、職員室で席が近い先生や、
授業を担当するクラスの担任の先生とは話す機会が増えていき、
飲み会に誘ってもらったり、学年末に任期が終了する時に
お別れのプレゼントを頂いたりもした。
勤務先が自分の出身地の公立中学だったため、
自分自身が中学時代にお世話になった先生方が
何人か同僚にいたことには戸惑いもあったが、
最初の頃は特に、知っている顔がいるということが心強かった。
任期終了間際、同じ学年の担当ではあったが、
席も遠くてあまり接点のなかった先生から、
A4の封筒に入った紙の束をもらった。
その先生が担任するクラスの生徒達が書いた、私に宛てた手紙だった。
授業を担当していないクラスだったので、私との接点もなく、
書く内容に苦労の跡が見られた手紙も多かった。
でも、「廊下で挨拶をしてくれて嬉しかった」「○○の時に話しかけてくれて嬉しかった」
「先生の授業を受けてみたかった」と、温かいメッセージを沢山もらって感激してしまった。
手紙を全部読んだ後に改めてお礼を言いに行くと、
「僕も教員一年目の時に副担任をしていたクラスの子にもらって、
とても嬉しかったんだ。喜んでもらえて良かったです。」と笑顔で言ってくれた。
教員という仕事は、生徒との関係だけで完結してしまうと誤解されがちだ。
しかし、文字通り右も左も解らなかった私が何とか無事に任期を終えたのも、
同僚の先生方のフォローあってのことだ。
最初のうちは、フォローしてもらっていることにすら気づかないことも正直あったし、
気づかないまま終わってしまったこともあるかもしれない。
日々の忙しさに、つい自分のことでいっぱいになってしまうこともあるが、
見守ってくださる先輩方に、感謝の気持ちを忘れずにいたいものだ。