もう辞めたい!小学校教員の悲鳴
2015/06/20
教員の休職率の高さや、若手教員の離職率の高さについては、
繰返しお話ししている。
どこに勤める教員だろうと残念な話には変わりがないが、
小学校の教員が辞めるということには、ちょっと特別な意味を感じるのだ。
まず、小学校の教員になるのはとても大変だ。五教科全てを教えなければならないし、
採用試験の科目には体育や音楽もある。教職過程をとれば良い中学高校の教員と違い、
教育学部やそれに相当する学部を出なければならない。
つまり、大学に入る時点で教師になりたいという希望を持ち、
そのために四年間学ぶ訳である。それを辞めるとは、かなりの大事だ。
また、辞めた後の職探しも大変なようだ。何年か教員をやっていれば、
ワードやエクセルは問題なく使えるので、事務職なら需要があるだろう。
しかし、技術職は当然難しいし、営業職なども
経験やマーケティングの知識がないと厳しいだろう。
この辺りを考慮に入れると、まだ違う学部で教職過程を取っていた方が、
学んだ専門分野に進む選択肢がありそうだ(私は国文学科だから選択肢ないけどね)。
まだまだ引退したり天下り先のある年齢ではない教員が再就職するとなると、
塾講師などの教育の分野に進むことが多いようだ。
学校の教員に比べれば、勤務時間や精神的な疲労は大幅に少ないだろう。
安定しているとは言え、毎日すり減らすようにして
学校に出勤するよりも、はるかに幸せだと言う人もいるかもしれない。
また、小学校は親との付き合いも密接だ。
小学生らまだ一人で行動したり判断したりすることが難しく、
親との距離が近いので保護者も心配が絶えない。
必然的に、学校への要求や教員とのコミュニケーションの回数が増えてくる。
結果的に、それが教員の負担になってしまうのだ。