教員あるある
2015/06/21
もう20年ほど昔だろうか。テレビのCMで嘉門達夫氏が、
「体育の時間 見本を見せた先生が 失敗すると『今のは悪い見本!』あるある!」
と歌っていた。当時は「あるあるー」と笑っていたが、自分も教員をしていた頃、似たようなことをやってしまった。
黒板に漢字を書くときに、漢字を間違って書いたのだ。文章の中でちょっと間違ったならまだしも、漢字の書き取り問題の答え合わせでだ。
教室がざわざわし始めたので、どうしたのかなと思っていたら、一番前の席の女の子が、
「先生…あの…漢字、間違ってます。」
と遠慮がちに教えてくれた。
普段の私は、漢字の書き間違いなどしょっちゅうなので、その時も、
「あー、ごめんごめん。ありがと!」
で済まそうと思っていたのだが、仮にも国語の先生だ。しかも、体育の先生が失敗した時と違って、私が間違ったら間違ったまま覚えてしまう生徒もいるかもしれないのだ。
「あちゃー。」
「やってはいけないことを…。」
生徒達がくすくす笑い出した。まずい、これはまずい。
「ま、間違えやすいから、皆も気をつけてね!」
「いやいやいや。」
「先生、それはちょっと無理があるでしょ。」
生徒達は笑ってくれたが、本当に取り返しの付かないミスになるところだった。皆、教えてくれて本当にありがとう。そしてごめんなさい。